多美ちゃんってパンクロックだよね
『犬ころたちの唄』呉ポポロシアターさんでの上映、
残すところ後3日という今日、
ラジオパーソナリティのおだしずえさんがゲスト登壇してくださった。
おださんとは、
4年前、それこそ私が初めて監督し、
クオリティ的にもまずまずで劇場公開には至らなかった作品『カノンの町のマーチ』の
横川シネマイベント上映の告知の際、
RCCラジオの「おひるーな」で紹介していただいた折にお会いして以来。
幻の処女作を知ってくださっているおださんに、
劇場公開デビュー作をご覧いただき、
ゲストに来ていただけるというのはとても感慨深いものだった。
おださんも、同じくそう仰ってくださっていて、
作品をご覧くださり、私の目を見上げて(私の方が背が高い)一言
「多美ちゃんって、実はパンクロックだよね」と。
私の見た目と胸中に抱える炎のギャップを感じる、というようなことを言ってくださり、
それは私が将来どんな生活を送るか1ミリも想像できていなかった10代の頃
ボタンはきちんと一番上まで止めて膝丈スカートにハイソックス黒髪でいて、
学生服のポケットに手を入れて歩き、
おとなしい秀才集団の高校に通いながら、
生活指導室に「生活指導教官の態度が悪い」と正面から言いに行くような、
(そのくせ生活指導教官から怒鳴り返され泣いて帰ってくる)
少女時代から相変わらずな大人になっていることを理解してくれた感じがして、
なんだか嬉しかった。
アフタートークはと言うと、
さすがおださん、お客様を退屈させることなく映画の魅力を存分に引き出してくださり、
録音して来れなかった人にも聞いてもらいたくなるようなクオリティだった。
感謝。
そして帰り際
「多美ちゃん、4年ぶりに会って思うけど、色っぽくなったよね。恋した?」
とも。
そう言ってもらい、照れ臭くも嬉しかった。
瀬戸内寂聴さんの本を読んでいるとき、
女が恋をして花になるということにとても共感を抱く。
「恋した?」という言葉には、
私の中に花を感じてもらえたような気分になるのである。
そんなことをふくふくと思いながら帰宅し、
そういえば奥田民生さんの曲に「花になる」という唄があったのを思い出し、
男が花になるときに思いを馳せたくなり久しぶりに聴いてみた。
「夢がないと それがないと やってられないぜ
愛がないと それがないと 生きていけないぜ」
男の花もいいっすね。
2002年、大学生になった19歳の私、
この曲MDウォークマンに入れて通学してたの思い出した。
当時のMDはまだ実は手元に残してあるんだけど
「花になる」はなかった。
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